お子さんの陰部が突然腫れていたら、保護者の方はさぞ驚き、心配になることでしょう。「何か悪い病気だったらどうしよう」「痛いみたいだけど、どうすればいいの?」「小児科と泌尿器科、どっちに連れて行くべき?」など、次々と不安が押し寄せてくるかもしれません。
薬院ひ尿器科では、大人だけでなく多くのお子さんのデリケートな部分の悩みに向き合っています。この記事では、男の子の陰部が腫れる主な原因から、ご家庭での対処法、そして何科を受診すべきかという疑問まで、専門医の立場から分かりやすく解説します。この記事を読めば、落ち着いて適切に対応できます。
まずは冷静に!考えられる4つの原因
お子さんの陰部が腫れる原因は一つではありません。慌ててしまう気持ちはよく分かりますが、まずはどのような可能性があるのかを知ることが、冷静な対応への第一歩となります。代表的な4つの原因を見ていきましょう。
最も頻度が高いのは「亀頭包皮炎(きとうほうひえん)」です。これは陰部の先端(亀頭)と、それを覆う皮(包皮)に細菌が感染して炎症を起こす病気になります。小さなお子さまはまだ包皮がむけていないことが多く、皮の内側に汚れが溜まりやすいため、赤みや腫れ、膿が出るといった症状を引き起こすことがあります。排尿時に痛みを訴えるお子さんも少なくありません。
次に注意が必要なのは「精巣捻転(せいそうねんてん)」です。これは、精巣(睾丸)がねじれて血流が途絶えてしまう、緊急性の非常に高い病気になります。突然、陰嚢(いんのう)がパンパンに腫れあがり、お子さんが激しい痛みを訴え、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。血流が止まった状態が続くと精巣が壊死してしまうため、発症から6時間以内に手術をしないと手遅れになる可能性のある怖い病気です。
その他には、「精巣上体炎(せいそうじょうたいえん)」や「鼠径(そけい)ヘルニア」の可能性も考えられます。精巣上体炎は精巣の隣にある精巣上体に炎症が起きるもので、精巣捻転と同様に陰嚢が腫れて痛みます。鼠径ヘルニアは、足の付け根(鼠径部)から腸などが飛び出してしまい、陰嚢まで腫れてくる病気です。泣いたり、お腹に力を入れたりすると腫れが大きくなる特徴が見られます。これらを見分けるのは専門医でなければ困難です。
小児科?泌尿器科?受診する科の選び方
お子さんの急な症状に、「かかりつけの小児科に行くべきか、それとも専門の泌尿器科に行くべきか」と迷われる保護者の方は非常に多いです。結論から申しますと、陰部のトラブルは泌尿器科が専門分野となります。
もちろん、かかりつけの小児科の先生でも初期対応はできます。しかし、亀頭包皮炎以外の病気が疑われる場合や、診断が難しいケースでは、最終的に泌尿器科へ紹介されることがほとんどです。そのため、最初から泌尿器科を受診する方が、二度手間にならずスムーズな診断と治療につながります。特に、先ほど述べた「精巣捻転」が少しでも疑われる場合は、一刻を争うため、迷わず救急外来のある病院の泌尿器科を受診してください。夜間や休日であれば、まずはお近くの救急病院に電話で相談することが重要です。
「ただの赤みだけ」「少し腫れているだけ」という場合でも、自己判断は禁物です。見た目だけでは重篤な病気でないとは言い切れません。当院のような病院であれば、お子さんの症状を専門的な視点から正確に診断し、必要な治療を迅速に開始できます。お子さんのデリケートな部分だからこそ、専門医に相談するのが最も安心できる選択です。
薬院ひ尿器科で行う実際の診察と治療
「泌尿器科って、子供を連れて行っていいの?」「どんなことをされるんだろう?」と不安に感じるかもしれません。当院では、お子さんと保護者の方が安心して診察を受けられる環境を整えています。
まずご来院いただいたら、保護者の方から詳しくお話をお伺いします。「いつから腫れているか」「痛みの程度」「他に症状はないか」など、丁寧な問診を行います。次にお子さんの陰部を直接見せていただき、腫れや赤みの状態、痛みの場所などを確認します。必要に応じて、超音波(エコー)検査を行うこともあります。この検査はゼリーを塗って機械を当てるだけで全く痛みがなく、体の中の状態をリアルタイムで詳しく観察できます。精巣の血流なども確認できるため、精巣捻転の診断には不可欠な検査です。
診断の結果、最も多い亀頭包皮炎であった場合は、主に抗生剤の内服薬で治療します。ご家庭での洗い方やケアの方法についても、分かりやすく丁寧に指導します。
4.お子さんのサインを見逃さないために
今回は、男の子の急な陰部の腫れについて解説しました。最も多い原因は亀頭包皮炎ですが、中には精巣捻転のような一刻を争う緊急疾患も隠れています。大切なのは、保護者の方が慌てずに、しかし迅速に専門医の診察を受けることです。
お子様は、痛みや違和感をうまく言葉で表現できないことも少なくありません。「おまたが痛い」「おしっこが痛い」といった訴えや、いつもと違う様子に気づいたら、それは体からの大事なサインです。自己判断で様子を見たり、インターネットの情報だけで解決しようとしたりせず、ぜひ私たち専門家にご相談ください。
福岡市にある薬院ひ尿器科では、お子様一人ひとりの症状と不安な気持ちに寄り添い、最適な治療を提供します。お子様の健やかな成長をサポートすることが、私たちの使命と考えています。どんな些細なことでも構いませんので、心配なことがあれば、いつでもお気軽にご来院ください。



