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へそと泌尿器の意外な関係!知っておきたい体の秘密―福岡薬院ひ尿器科コラム

2024年04月13日

へそと泌尿器の間には、一見すると直接的な関係がないように思えますが、実は深いつながりがあります。この意外な関連性は、私たちの体の発達過程に起因しています。胎児期において、へその緒は胎児を母親の胎盤に接続し、栄養と酸素の供給、そして代謝産物の排除を行う生命線です。さらに、へその緒は尿膜管によって膀胱とも接続されており、この管は生後に消失しますが、その遺構が大人になっても体内に残ることがあります。このように、へそと泌尿器系は、私たちの生命を維持する上で不可欠な役割を果たしてきたのです。今回は、へそと泌尿器の意外な関係に焦点を当て、健康管理に役立つ情報を提供します。

 

1.へその生物学的役割と泌尿器系

へそと泌尿器系は、人間の生命維持システムにおいて重要な役割を果たします。この二つの間には深い生物学的な関連があり、胎児期から成人期にかけて、人体の健康と発達において密接に関わっています。

 

へその形成と胎児期の泌尿器系

へその形成は、胎児が母体と酸素や栄養を共有するための臍帯に由来します。胎児期において、へその緒は母体の血液循環系と胎児を結びつける重要な役割を担い、胎児の成長と発達を支えます。同時期に、胎児の泌尿器系も形成され始めます。腎臓は胎児の体内で尿を生成し始め、これが胎児の泌尿器系の基礎を築きます。このように、へその形成と胎児の泌尿器系の発達は、生命の初期段階で互いに関連していることがわかります。

2.へそと泌尿器系疾患の関連性

へそと泌尿器系の関連性は、一般的には関係が薄いという認識だと思います。ただし、医学的な観点から見ると、非常に興味深いトピックもあります。臍ヘルニアとへそ周辺の感染、尿膜管遺残など泌尿器系疾患との間に意外なつながりを持っています。

 

臍ヘルニアと泌尿器系への影響

臍ヘルニアは、腹壁の弱い部分から腸や他の腹部組織が膨らみ出る状態を指します。この疾患は、特に小児期において、泌尿器系の発達に影響を与える可能性があります。腹腔内圧の異常な増加は、膀胱や尿道などの泌尿器官に負担をかけ、その機能に影響を及ぼすことがあります。また、ヘルニアが大きくなると、泌尿器系の正常な位置関係が変化し、これが排尿障害やその他の泌尿器系疾患の原因となることもあります。

 

臍炎

通常、へその周りは清潔に保たれていますが、何らかの原因で細菌や真菌が繁殖すると、へその周りに炎症が生じることがあります。これを臍炎と呼びます。臍炎の症状には、赤く腫れた臍や痛み、膿の排出などがあります。

 

尿膜管遺残による泌尿器の疾患について

尿膜管遺残は、胎児期に胎児の尿を母親に排出するための通路である尿膜管が成長過程で正常に閉鎖されずに残る状態を指します。この尿膜管遺残は、細菌感染やがんの合併を引き起こすことがあり、その症状には、赤く腫れたへそ、膿の排出、下腹部のしこりなどです。重症の場合、炎症が広がって下腹部全体が痛むことや発熱、食欲低下、嘔吐などの全身症状が現れることもあります。

尿膜管遺残の治療方法は、感染が軽度の場合は抗生物質の使用や保存的な処置で対処することがあります。

 

これらの疾患は稀ではありますが、比較的若い方、10代~30代に起こることが多いと言われています。血尿が出て泌尿器科へ受診された時に発見されることもありますが、その前に何らかの症状があると思われますので、見逃さないことが大切です。臍の腫れ、痛み、赤身などがありましたら早めに泌尿器科を受診することをお勧めします。

 

 

3.へそケアについて

まず、へそを清潔に保つことが重要です。毎日、石鹸と水を使ってへそを洗いましょう。清潔な綿棒を使用して、へその中の汚れや破片を取り除くことも大切です。そして、へそが乾燥したら、清潔なタオルで乾かしましょう。

また、へそを乾燥させることも大切です。入浴後はへそを完全に乾かすようにしましょう。湿度の高い気候に住んでいる場合は、ベビーパウダーをへそに塗ることで乾燥させることができます。

へそを覆わないことも重要です。衣服や包帯でへそを覆わないようにしましょう。また、へそピアスは避けるべきです。

もし、へそに問題がある場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。へその問題の兆候としては、赤み、腫れ、痛み、膿、出血、悪臭などがあります。

 

 

まとめ、

へそと泌尿器疾患の関係は、しばしば見過ごされがちですが、実は泌尿器健康の維持においても関係がることをお伝えしました。へその適切な清潔保持と定期的な観察は、泌尿器系感染症の予防や、早期に健康問題を発見するための重要なステップです。へそのケアをすることは、私たち自身の体について、または私たちの健康をより良く管理する方法について考えるきっかけになります。

 

 

 

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