大腸と泌尿器(膀胱、尿管、前立腺など)は身体の中で近い位置にあるため様々な影響を及ぼします。
そのメカニズムをご紹介して参ります。
大腸癌の症状
初期の段階では大きさも小さいため症状が目に見て出てくることはほとんどありません。
進行してくると腹痛、下痢や便秘、血便などの症状が出てきます。癌が完全に腸を塞いでしまうと便が出なくなるため、腸閉塞をきたし、頻回の嘔吐が出現します。
大腸と泌尿器の関係
大腸と泌尿器は身体の中で近くにありますが役割が違うため、一見関係ないように思われる方が多いと思います。
経験として「排便でトイレに行ったのに尿も一緒に出た」「排尿時おならが一緒に出た」という方は多いのではないでしょうか。これはよくある生理現象なので心配はいりません、ご安心ください。
実はこのように排便の筋肉を支配している神経と排尿の筋肉を支配する神経は相互に連携しています。また、この二つの筋肉は片方だけ動かすことができません。
そのため排尿や排便時には、両方の筋肉が一緒に緩むことになります。
大腸癌の転移
さて、大腸癌ですが、進行してしまうと他の臓器へ転移の危険が増します。
また、癌が発生する部位によって転移する場所は異なってきますが、主に周囲のリンパ節や肝臓や肺へ転移します。また進行して大きくなると、直接癌が膀胱や前立腺、膣などの隣接した臓器へ浸潤することがあります。膀胱癌や前立腺癌など泌尿器科で診療する癌が大腸癌による転移である可能性もあるのです。
最後に
原因がどの臓器であっても、早期発見・早期治療により生存率が上がります。
少しでも異変を感じられた場合は、早めに受診をされることをお勧めします。