どのような病気が考えられるのかご紹介して参ります。
男性の場合
前立腺肥大症のため膀胱から尿道の出口までが狭くなり、尿が通過しにくい状態や慢性の前立腺炎により、残尿感を感じます。
また、膀胱の機能障害も考えられ、頻尿や下腹部の不快感を伴う場合があります。
高齢者に起こる症状と思われがちですが、実は働き盛りの年代に比較的多くみられる症状です。
女性の場合
膀胱炎など膀胱に炎症があり、排尿時痛、頻尿を伴う場合には急性膀胱炎が最も疑われますし、女性では一般的な感染症です。その他神経に異常があり膀胱の機能が低下した神経因性膀胱や膀胱の粘膜の知覚が過敏になった間質性膀胱炎があります。尿管結石が膀胱の近くになる場合も残尿感を感じることもあります。)
また、膀胱炎などはっきりした炎症がないのに残尿感を感じる事もあります。
例えば更年期障害の症状として、残尿感を感じる方もいらっしゃいます。尿道が委縮することで尿が残りやすいと考えられます。
女性では女性ホルモンが減少し更年期障害になりますと膣の形が変わり、膀胱の細菌が侵入しやすくなります。膀胱炎に伴い残尿感がでる可能性があります
治療法
細菌感染の多くは抗菌薬で数日以内に炎症は治まります。
ほおっておくと発熱が出現し急性腎盂腎炎になり入院が必要になる場合もありますので残尿感を感じたら早めの泌尿器科受診をお勧めいたします。
ただし、残尿感がしっかり無くなるには少し時間がかかることを覚えておいて下さい。
膀胱炎は治っているのに残尿感などの症状が残存することがあります。その場合は漢方薬が有効のことも多いですので気軽にご相談ください。
まとめ
すぐに命に係わる症状ではありませんが、トイレのたびに残尿感があると毎日不快ではないでしょうか。また、思わぬ病気が隠れているかもしれませんので、お早めに専門医の受診をご検討ください。
当院では女性医師による外来もございますのでお気軽にご相談ください。