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梅毒感染者が増加!?

梅毒は感染症で診断した医師は7日以内に最寄の保健所に届け出る必要があります。

日本では年間患者数は1987年をピークに減少傾向を示していましたが、2014年は1617人、2015年は2692人のと急速に梅毒患者が増加しています。

これまでは梅毒患者の大半は男性の同性間性的接触でした。しかし近年は異性間性的接触により特に若い女性の増加が目立ちます。

感染者を男女別にみると、男性の感染者は1463人で、前年から1.4倍増え、女性の感染者は574人で、前年から2倍も増加しています。特に若い20~24歳の女性は177人で、前年同期と比べて2.7倍という急増しています。

中国の人口は日本の10倍ですが、梅毒感染者は日本の300倍です。ちまたの噂ではその影響で感染者が増加しているのではないかとも言われています。

実際の臨床の現場でも梅毒を診る機会が多くなったように感じ、ほとんどが異性間の性的接触によるものである印象があります。



梅毒についてご説明いたします。

梅毒は性交時および類似行為で皮膚や粘膜の小さな傷から感染し、感染局所で特有の病変を形成します。その後血行性に全身に拡散されることでさまざまな症状を引き起こします。

梅毒は1-13週の潜伏期間(感染はしているが症状が出現しない時期)があります。感染後3ヵ月以内に出現する症状を第1期梅毒といいます。第1期梅毒の症状に初期硬結があります。初期硬結は亀頭部に大豆大の硬い結節が生じ、軟骨様の硬さで無痛性です。多くは単発ですがオーラルセックスによるものは多発します。

それが潰瘍化したものを硬性下疳(コウセイゲカン)といいます。近年性行為の多様化に伴い口腔内や咽頭などの外陰部以外の発生例も増加しています。鼠径部に無痛性のリンパ節が腫れることもあります。



3ヵ月以降を第2期梅毒といい血行性に全身にまわり頭痛、倦怠感、発熱などが出現した後に皮膚、粘膜に多彩な症状が出現します。

梅毒性ばら疹は体幹、四肢に淡い紅斑が出現します。持続性はなく数日ないし数週間といった一過性に生じます。

丘疹性梅毒(キュウシンセイバイドク)は第2期梅毒で一番出現頻度が高く、小豆大の暗紅色丘疹が多発します。

梅毒性乾癬(バイドクセイカンセン)は手掌、足底に10-20mm大の癒合傾向のある鱗屑性紅斑(リンセツセイコウハン)が多発します。

扁平(ヘンペイ)コンジローマは陰嚢、陰唇、肛門周囲に湿った紅色の扁平隆起性丘疹が出現します。

梅毒性粘膜疹は舌、咽頭、扁桃が好発部位で乳白色の粘膜斑や多発性に浅い潰瘍がみられます。

診断は採血にて梅毒血清反応を行います。梅毒血清反応には脂質抗原を用いる方法(STS)と、梅毒病原体(TP)を抗原として用いる方法があり、それぞれに長所と短所があります。

STS検査の長所は、感染後2-4週と比較的早期に陽性化するため、早期診断には適し、抗体価は臨床経過をよく反映するため治療経過・治療効果の判定にも適しています。
短所は、梅毒以外の疾患(肝機能障害 妊娠 HIV感染)においても生物学的偽陽性(陽性ではないのに検査結果が陽性となる)を呈する短所ががあります。

TP検査の短所は感染してから検査が陽性になるまでに、STS法より2~3週間程度遅れるため、早期診断には適せず、抗体価は長期にわたり陽性を持続する傾向にあり、感染し一度陽性になると治療が完了しても陽性反応が持続し、治療経過・治療効果の判定には不適切です。

治療は経口のペニシリン製剤を1-3ヵ月内服します。RPR法の値をみながら治療の終了時期を決定します。治療開始後に発熱、悪寒、発疹の増悪がみられることがありJarisch-Herxheimer現象と呼ばれます。

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