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繰り返す性器ヘルペス、泌尿器科医が教える原因と治療法―福岡薬院ひ尿器科コラム

2025年02月20日

性器ヘルペスは、多くの人が経験する可能性のある感染症であり、特に再発を繰り返すことで悩まれる方が少なくありません。泌尿器科医として、このデリケートな問題に寄り添い、正確な情報を提供することは非常に重要だと考えています。この記事では、性器ヘルペスの原因、症状、治療法についてわかりやすく解説し、再発予防のためのアドバイスもご紹介します。一人で悩まず、ぜひこの記事を参考にしてください。

 

1.性器ヘルペスとは?

 

性器ヘルペスは、単純ヘルペスウイルス(HSV)によって引き起こされる性感染症の一つです。主に性行為によって感染し、性器やその周辺に水疱や潰瘍(びらん)ができるのが特徴です。初めて感染した場合は症状が強く出ることが多く、発熱やリンパ節の腫れを伴うこともあります。しかし、一度感染するとウイルスは体内に潜伏し、免疫力が低下した時などに再発することがあります。

 

 

2.性器ヘルペスの原因

 

性器ヘルペスの主な原因は、単純ヘルペスウイルス(HSV)による感染です。HSVには1型(HSV-1)と2型(HSV-2)があり、性器ヘルペスの多くはHSV-2が原因ですが、口唇ヘルペス(いわゆる「口のヘルペス」)の原因となるHSV-1が性器に感染することもあります。

 

  • 感染経路

・性行為:感染者との性行為(性器接触、オーラルセックスなど)が主な感染経路です。

    ・接触感染:感染部位に直接触れることで感染することもあります。

    ・母子感染:妊娠中の母親が感染している場合、出産時に赤ちゃんに感染することがあります。

 

 

3.性器ヘルペスの症状

 

性器ヘルペスの症状は、感染した部位やウイルスの種類、感染者の免疫状態によって異なりますが、一般的には以下のような症状が見られます。

 

  • 初期症状

・性器の痒みや違和感:感染初期には、性器やその周辺にかゆみやチクチクとした違和感があります。

    ・軽い発熱や倦怠感:初めて感染した場合、軽い発熱や倦怠感を感じることがあります。

    ・リンパ節の腫れ:鼠径部のリンパ節が腫れることがあります。

 

  • 主な症状

・水疱:性器(陰茎、陰唇、膣内、肛門周辺など)やその周辺に、小さな水疱ができます。

    ・潰瘍(びらん):水疱が破れると、痛みを伴う潰瘍(ただれ)になります。(粘膜のえぐれのような痛みを伴うびらんがでます。)

    ・痛み:潰瘍(びらん)は非常に痛く、排尿時に痛みを伴うこともあります。

    ・分泌物:潰瘍(びらん)から分泌物が出ることがあります。

 

  • 再発時の症状

・再発時の症状は、初感染時よりも軽いことが多いです。

    ・水疱の数も少なく、治癒も早い傾向があります。

    ・再発の前兆として、患部に痒みや違和感があります。

 

 

4.性器ヘルペスの診断

 

性器ヘルペスの診断は、主に以下の方法で行われます。

 

・問診: 症状や性行為の経験について医師が詳しく問診します。

・視診: 患部の状態を医師が直接観察します。

・検査:ウイルス検査:患部から採取した液を検査し、ヘルペスウイルスの有無を確認します。

 

5.性器ヘルペスの治療法

 

性器ヘルペスを完全に治すことは現在の医学では難しいですが、抗ウイルス薬を使用することで、症状の緩和や再発頻度の抑制が可能です。通常の免疫でも3-4週間で治るところを1週間程度で治します。再発頻度が1年に6回以上の場合は再発頻度を抑制するために抗ウイルス薬を毎日内服します。

 

  • 抗ウイルス薬

・内服薬:アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなどの抗ウイルス薬を服用します。

    ・外用薬:症状が軽い場合は、患部に抗ウイルス薬の軟膏を塗布することもあります。

 

 

6.性器ヘルペスの再発について

 

性器ヘルペスは、一度感染するとウイルスが神経節に潜伏し、免疫力が低下した時などに再発することがあります。再発頻度や症状の程度は個人差がありますが、ストレス、疲労、月経、紫外線などが再発のきっかけになることがあります。

 

  • 再発予防のために

 

性器ヘルペスの再発を予防するためには、以下の点に注意することが大切です。

 

  • 生活習慣の改善

    ・十分な睡眠:睡眠不足は免疫力を低下させるため、十分な睡眠を心がけましょう。

    ・バランスの取れた食事:栄養バランスの取れた食事を摂り、免疫力を維持しましょう。

    ・ストレス管理:ストレスを溜め込まないように、適度にリフレッシュしましょう。

    ・禁煙・節酒:喫煙や過度の飲酒は免疫力を低下させる可能性があります。

 

  • 性行為時の注意

    ・コンドームの使用:感染リスクを減らすために、性行為時には必ずコンドームを使用しましょう。

    ・パートナーとの情報共有:パートナーに感染している場合は、必ずその旨を伝え、互いに適切な処置を行いましょう。

 

  • その他

    ・再発の兆候に注意:再発の前兆(かゆみ、違和感など)を感じたら、すぐに医師に相談しましょう。

    ・抗ウイルス薬の予防内服:再発を1年に6回以上繰り返す場合は、医師の指示のもと、抗ウイルス薬を予防的に服用することも検討しましょ

 

 

  • 福岡薬院泌尿器科医院での診療

 

当院では、性器ヘルペスの診断から治療、再発予防まで、患者様一人ひとりに合わせた丁寧な診療を心がけています。

 

・予約優先制:診療時間内にお電話にてお問い合わせください。

・プライバシーに配慮:安心して相談できる空間を提供します。

・女性医師による診療:女性の方も安心して受診していただけます。

 

 

7.まとめ

 

性器ヘルペスは、再発を繰り返すことで悩まれる方が多い感染症ですが、適切な治療と予防策を行うことで、症状をコントロールし、快適な生活を送ることが可能です。気になる症状がある場合は、一人で悩まず、専門医に相談してください。

 

 

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