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尿管結石のリスクを高めるコーヒー:男性に知ってほしい事実―福岡薬院ひ尿器科コラム

2024年11月30日

「コーヒーは健康に良い」と言われる一方で、飲み方によっては尿管結石のリスクを高める可能性があることをご存知ですか?尿管結石は、尿中の成分が固まって尿管に詰まることで発症し、激しい痛みや血尿などを引き起こします。特に、コーヒーに含まれるシュウ酸は結石を形成しやすい成分の一つであり、適切な飲み方を知らないと、知らぬ間にリスクを高めてしまうことも。本記事では、尿管結石の仕組みと、コーヒーと結石の関係性、さらに予防策について解説します。日常の習慣を見直し、結石リスクを減らすためのヒントを掴んでください。

 

  1. 尿管結石とは?

 

  • 尿管結石とは何か

尿管結石は、尿中に含まれるカルシウムやシュウ酸などの成分が結晶化し、尿の通り道である尿管に詰まることで発症する病気です。尿管が結石によってふさがれると尿が滞り、腎臓や膀胱に負担がかかり、痛みが生じます。

 

  • 尿管結石の症状

尿管結石の症状は非常に痛みが強く、以下のような症状が現れることが一般的です。

 

– 激しい痛み(疝痛) 

腎臓や尿管の位置で背中から腹部にかけて激しい痛みが走ることがあります。この痛みは疝痛と呼ばれ、結石が移動する際に生じることが多く、痛みが波のように襲ってきます。

 

– 血尿

  尿が赤くなることがあり、尿管が結石によって傷つくことで血液が混じるためです。

 

– 吐き気、嘔吐 

  強い痛みの影響で、吐き気や嘔吐が生じることもあります。

 

– 発熱 

  結石による尿の滞留が続くと、細菌が増殖しやすくなり、感染症を引き起こすことで発熱が生じることがあります。

 

  1. コーヒーと尿管結石の関係性

 

コーヒーはカフェインやポリフェノールが豊富で、適量であれば体に良いとされていますが、飲み方や成分によって尿管結石のリスクを高める要因となることもあります。

 

  • コーヒーに含まれるシュウ酸

コーヒーには「シュウ酸」という成分が含まれており、これが尿管結石のリスクを高める一因とされています。シュウ酸はカルシウムと結びつきやすく、尿中でカルシウムと結晶化することで結石ができやすくなります。そのため、シュウ酸を多く含む飲み物や食品を摂取する場合、注意が必要です。

 

  • コーヒーの飲み方と尿管結石

コーヒーを飲む際には、以下の点に気をつけると尿管結石のリスクを軽減することが期待できます。

 

– ブラックコーヒー 

  ブラックコーヒーは、シュウ酸がそのまま吸収されやすいため、結石のリスクが高まるとされています。シュウ酸の過剰摂取は控えめにすることが望ましいため、特にブラックで飲む量を抑えると良いでしょう。

 

– ミルク入りコーヒー 

  コーヒーに牛乳を加えると、牛乳中のカルシウムがコーヒーのシュウ酸と結合し、腸内で結晶化して排出されるため、体内で結石になりにくくなります。特に結石リスクが気になる方には、ミルク入りコーヒーを選ぶことが効果的です。

 

– 食後に飲む 

  コーヒーを食後に飲むと、食物中のカルシウムとシュウ酸が結びつきやすくなるため、体内でシュウ酸が吸収されるのを抑えることができます。食後にコーヒーを楽しむ習慣をつけることで、コーヒーの有効成分を取り入れつつ、結石リスクを減らす助けになります。

 

 

  1. 尿管結石を予防するために

 

尿管結石を予防するには、生活習慣の改善や、日常でできる対策が重要です。

 

  • 十分な水分摂取

尿管結石予防のためには、1日2リットル以上の水を飲み、尿を薄めておくことが推奨されます。水分が十分に体内にあると、尿が薄まり、結石が形成されにくくなります。また、水分補給が不足すると尿が濃縮されてしまい、結石ができやすくなるため、こまめな水分補給を心がけましょう。

 

  • 食生活の改善

日々の食生活にも注意が必要です。

 

– シュウ酸を多く含む食品を控える 

  ほうれん草やチョコレート、ナッツ類など、シュウ酸を多く含む食品は適量を心がけましょう。過剰に摂取すると尿管結石のリスクが高まるため、バランス良く食べることが大切です。

 

– カルシウムを積極的に摂取する

  結石予防には、シュウ酸を控えるだけでなく、適度なカルシウム摂取も重要です。カルシウムが腸内でシュウ酸と結合して体外に排出されるため、牛乳や乳製品を適度に摂取することでリスク軽減につながります。

 

– バランスの取れた食事を心がける

  ビタミンB6やマグネシウムなど、尿の結晶化を抑える栄養素をバランスよく摂取することも予防に有効です。

 

  • 定期的な健康診断

尿管結石の早期発見には、定期的な健康診断が有効です。尿検査でシュウ酸カルシウムの値が高いと結石のリスクが高まることが分かります。普段からの健康管理として、定期的に検査を受け、結石の早期発見や予防に努めることが大切です。

 

【注意】

コーヒーを全く飲まないようにする必要はありません。適量を守り、食後やミルク入りで飲むといった飲み方に注意することで、尿管結石のリスクを減らしながら、コーヒーを楽しむことができます。

 

  1. まとめ

コーヒーに含まれるシュウ酸は尿管結石のリスクを高めることがあるため、飲み方には注意が必要です。水分摂取や食生活の改善を心がけ、結石予防を意識した生活習慣を続けることが大切です。

薬院泌尿器科では、尿管結石に関する相談や検査も多数行っています。結石リスクが気になる方はぜひご相談ください。

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